3Gガラケーが終わっても、そのまま見た目が同じの3G以外のガラケー(4Gケータイ)はあるのでそれをは使い続けるべきなのか、それともても大丈夫か、心機一転「スマホ」へ乗り換えてみるべきか。
特に高齢の親の携帯を何にするかはほんとに悩ましい問題ですよね。
しかもついに2022年3月、早くもauでは3Gガラケーサービスが終了してしまいました。
auではなくてもそれぞれのスマホ会社から「親のガラケーを機種変更しろ」というお知らせがバンバン届き、慌てて親の機種変更考えてるという話を周りでもよく聞きます。
2022年の今の時点ではドコもはじめとする大手のスマホ会社では、パカパカ開くタイプでプッシュ式ボタンがついてる見た目が「ガラケー」の4G対応の携帯製品が発売されてますので見た目ガラケーの4G対応のものにするのは簡単です。
ただこのままガラケーにするか、ここでスマホに変えてみるのかは迷いどころなんですよね。
とくに親が70歳前後だとスマホでも使えるのでは?と思ったりしてしまう。
80代の超高齢な親(祖母)なら迷わず「ガラケー」一択かと思いますが、まだこれからシニアライフを楽しむという60~70代の親の場合はこの3G回線終了を期にいわゆる「スマホ」への乗り換えを考えている、という状況なのかなと。
たしかにガラケーは電話だけしか基本できませんがスマホはカメラが付いてます。
遠方の親の顔がスマホ越しにのぞけるなら自分もまめに実家見に行かなくてもいいかなとか、ボケ防止に孫に合わせてあげられるかなとか、いろいろスマホの良い点も考えちゃいますよね。
ただ逆にスマホにするとなったときの心配事も多いので、60~70代とは言え親も高齢者だし機械が苦手となると今までなじんできたガラケーを使い続け他方がいいのかな、という気持ちもわかり。
ぼく自身も若いときなのに、ガラケーからスマホに変えたときは操作も料金もわからないことだらけで慣れるのに一苦労でしたから、それが高齢者であればなおさら心配なわけです。
ガラケーからスマホへ誘導するキャンペーンも増えてきていますし、高齢者向けの操作が簡単なスマホも登場してるし、ガラケーじゃなくてスマホっていう新しいものを取り入れるのも高齢の親にとっては刺激かなと思う気持ちもわかります。
うん、悩みどころなんです。
前置きが長くなりましたが、この記事では高齢者の携帯をスマホにすべきか、同じ形のガラケーにすべきかについて以下のことについてぼくなりの考えをまとめました。
そもそもスマホに乗り換えるメリットはなんなのでしょうか。今後実際にもうガラケーはまた使えなくなるのでしょうか。
- ガラケーとスマホそれぞれのメリット、デメリット
- ガラケーとスマホのサポート体制や料金の違いはあるか
- 高齢者がスマホを選ぶなら機種は何にするか
この記事では上のような疑問について解説していきます。
高齢者向けに選ぶならガラケーのままにするべきか、スマホに変えるべきか何を基準に考えたらいいかをまとめました。
あなたの親御さんの機種変更の判断材料になりましたら幸いです。
高齢者がガラケーからスマホにすると、どんなメリットデメリットがあるのか
高齢者が今まで使い慣れたガラケーからスマホへ切り替えた時のメリットとデメリットを例を挙げてご紹介します。
高齢者がガラケーからスマホにしたときのメリット
スマホのメリットは以下になります。
- 旅行の画像や写真を、離れた家族と共有できる
- テレビ電話で、実際に顔を見ながら近況を報告しあえる
- 位置情報を知るGPS機能で現在地を把握できる
- ガラケーより画面が大きくなるので、写真や文字が見やすくなる
それぞれ下記で解説しています。
旅行の画像や写真を離れた家族と共有できる
LINEやテレビ電話を使ってコミュニケーションを頻繁に取ることで認知症予防にもなりますし、離れて暮らすときにもリアルタイムで位置情報が知ることができれば旅行などの遠出や不安な一人行動も安心できますよね。
テレビ電話で実際に顔を見ながら近況を報告しあえる
スマホは、離れた家族とのコミュニケーションが取れるツールです。旅行の画像や見せたいものを写真にとって、メールやLINEで画像を送り合うことで近況を把握できたり、テレビ電話で実際に顔を見ながら会話できると安心できます。
位置情報を知るGPS機能で現在地を把握できる
コミュニケーションを頻繁にとることで、会話をするきっかけができ認知症予防になります。また、スマホには位置情報を共有できるGPS機能がついています。親が一人で行動するのが不安、旅行で遠出するからちゃんと向かえているかどうか、など今どこにいるのかを確認できるのも安心ですね。
ガラケーより画面が大きくなり写真や文字が見やすくなる
また、スマホはガラケーよりも画面が広いため文字を大きくできます。文字を大きくしても文章が続くため、やり取りする上でのメールやネットを使った調べものが読みやすくなります。
高齢者がガラケーからスマホにしたときのデメリット
高齢者がガラケーからスマホへ切り替えると操作が全く異なるため使い方が分からずさまざまなトラブルが起きる可能性があります。
タップ操作ができない以外にも、操作の仕方が分からないが故に、タップ操作や画面のどこを押したらいいか判断できず電話の出方や切り方が分からないケースもあります。実際に電話の切り忘れによる、2万円越えの高額料金請求がきた事例もありました。迷惑メールをブロックするオプションも各携帯会社は用意してますが、それでも詐欺に合わないとは言い切れません。起きてしまうことがよくあるので注意が必要です。
よくニュースなどで言われていますが、高齢者は今までガラケーには無かったフィッシングメールや、ワンクリック詐欺などの巧妙な手口の詐欺に巻き込まれやすいです。
そもそも、スマホを操作する上で一番必要なタップ操作で躓いてしまう高齢者も多くいます。詳しくは高齢者が発生させやすいトラブルや、スマホに変えた後悔をまとめているので、よければお役立てください。
今使っているガラケーからスマホに乗り換えないと困ること3つ
70代以上の高齢者のスマホ普及率は2021年時点で70%を超えてきています。
普及率がどんどん増えてきている中、高齢者のガラケー使用者は少なくなってきていることが分かります。では、スマホに乗り換えておかないと困ることはなんでしょうか。
3G対応のガラケーは今後使えなくなってしまう
3G回線を使用しているガラケーは、3社キャリアが3Gサービスを終了するため今後使用できなくなります。3Gの終了時期は通信キャリアによって異なります。
- auは2022年3月末に既に終了
- ドコモは2026年3月末
- ソフトバンクは2024年1月下旬
に3Gサービス終了を予定しています。
なお、今回は3G回線のみ終了となり、4G対応のケータイであれば引き続き使用可能です。
購入できるガラケーの取り扱いが今後減っていく
高齢者世代の利用が多いドコモでも、ガラケーの取り扱い台数は年々減ってきています。
2022年5月現在ではドコモで新規契約できるガラケーは4台になっており、シニア向けのらくらくフォンは4台中1台のみです。文字が大きく画面が見やすいことが特徴ならくらくフォンは、スマホでは3種類展開しておりバリエーションも豊富になっています。
今後も取り扱い台数が減っていく可能性があり、万が一壊れてしまった時や機種変更の時期には、種類が豊富なスマホへの切り替えも検討するのもいいでしょう。
ガラケーに対応していた、ネットサービスが次々終了している
今までガラケーに対応していたアプリやサービスが終了し始めているのも、4Gガラケーを使い続ける上では注意が必要です。
コミュニケーションアプリとして多くの人に利用されるLINEも、3Gガラケーは2018年3月にはサービスを終了しています。また、ガラケーでは高齢者向けの通話料金の割引やお得なプランが終了しており、引き換えに高齢者向けのスマホプランが充実してきています。
ドコモを例に見ると「シニアはじめてスマホ割」や「シニア特割」などスマホへ切り替えやすいキャンペーンや割引プランが充実していることがわかりますね。
4Gガラケーは今後も使用可能ですが、電話回線以外は少しずつなくなっていきます。サービスが少なくなる4Gガラケーを使い続けるより、早い段階からスマホに乗り換えておく方がいいかもしれません。
シニア向けスマホとガラケーの比較「月々の支払い料金」「端末価格」「高齢者サポート」
このままガラケーを使い続けるべきか、スマホへ切り替えるべきかは、月額料金、本体の価格のほか契約後のサポート体制を比較してみると考えやすいです。
実際に高齢者向けのドコモのらくらくホンから、スマホとガラケーの料金プラン等を比較したので、判断材料にしてみてください。
シニア向けスマホとガラケーの月々の支払い金額比較
ドコモのガラケーの料金プランは「ケータイプラン」の1つのみです。
ドコモのケータイプラン(ガラケー向け)
・月額料金 1,507円※データ通信量含め
・通話料金 家族間無料、家族以外30秒ごとに22円
ドコモの「はじめてスマホプラン」(スマホ向け)
・月額料金 1,650円/1GB
・通話料金 5分以内の国内通話無料(24時間無料通話はオプションにて可能)
ドコモでははじめてのスマホ割を実施しているので、対象者には最大12ヶ月間毎月550円の割引が適用されるキャンペーンもあります。
なお、2022年現在はスマホでも24時間かけ放題のオプションがあり、携帯会社ごとの料金を以下にまとめました。
- ドコモ:24時間かけ放題オプション1,870円(スマホ/4Gガラケーの両方)
- au:24時間かけ放題オプション1,870円/1,980円(スマホ/4Gガラケー)
- SoftBank:24時間かけ放題オプション1,980円(スマホ)24時間かけ放題プラン2,700円(4Gガラケー)
24時間のかけ放題にするにはスマホ・4Gガラケーの両方にオプションをつける必要があり、料金を比較すると変わらないか、4Gガラケーのオプションの方が料金が高いです。
スマホでもかけ放題のオプションをつければ、今までのガラケーと同様に時間を気にせず通話できますね。
シニア向けスマホとガラケーの端末価格の比較
ドコモの端末価格の場合は、HPのシミュレーションでは以下の通りになります。
らくらくホン「F-01M」
- 販売価格 38,016円
- 分割払い 36回払い1,056円×36回/24回払い1,584円×24回/12回払い3,168×12回
らくらくスマートフォン「F-42A」
- 販売価格 41,976円※他社ガラケーから乗り換え25,476円
- 分割払い 36回払い1,166円
やはり、端末の単価だけで見るとスマホの方が高価になりますが、ドコモでは他社のガラケーからスマホへ切り替えると新規で契約した機種代金が安くなるキャンペーンを実施しています。
キャンペーンや割引を利用して切り替えすると通常より安く契約ができるのでHPを要チェックです。
シニア向けプランの携帯会社からのサポート比較、補償は?
ドコモでは、ガラケーでも万が一の補償サービスを設けています。
- 1年に2回まで交換電話機の提供
- 修理代金のサポート
- ケータイデータ復旧のサービス代金の割引
月額料金は363円〜550円で、使っている機種の発売時期によって異なりますのでホームページより詳細を見てみてくださいね。
なお、らくらくスマートフォンの場合、基本的に補償内容は同じですが月額料金550円〜1,100円となりガラケーよりやや料金が高くなります。
ガラケーを使い続けて機種変更するとしたら取り扱っている携帯会社は?
ガラケー機種変更時の会社選びですが、基本的には携帯大手3社のガラケー販売はまだ行っています。格安SIMを扱う会社でもガラケーの取り扱いはしているのでしょうか。また、ガラケーの取り扱い台数が減ってきている今、それに伴ってサービスも徐々に減ってきている現状も調べました。
H3 携帯大手3社のほか、Yモバイルで取り扱い
携帯の大手3社であるドコモ・au・ソフトバンクもまだガラケーの機種はまだ取り扱いがあります。
また、操作がかんたんなシニア向けケータイもそれぞれ取り扱いがあるため、家族が使用しているスマホと同じ携帯会社を選ぶと割引適用やお得なプランがあるので家族基準で選ぶのも良いでしょう。
Yモバイルでもガラケーを販売しており、ガラケーの料金プランも設けております。
各携帯会社がガラケーの取り扱い、サービスを減らしている現実
携帯大手3社も年々ガラケーの取り扱い台数が減少し、それに伴い5年前には充実していた料金プラン、サービスが減少してきています。例えばドコモでは、電話の通話時間に制限がないカケホーダイやspモード、iモードが使えるパケ・ホーダイを設けていましたが今はサービスを終了しており、4Gガラケーのなかで選べるプランがなくなってきています。
また、2022年現在ではスマホの普及率は全世代で90%を越えました。携帯大手3社でもスマホへ乗り換えを誘導するようなプランも多く、スマホの普及率を助長させています。
5Gの普及も進み、現在はまだ使えている4Gガラケーもいつサービスを完全に終了するかわかりません。
今後のことを考えるのであれば、ガラケーを使い続けるのではなく、スマホへの乗り換えを視野に入れるべきでしょう。
高齢者がスマホにするなら何の機種がいい?
高齢者がガラケーからスマホへ乗り換えるのであれば、どの機種を選べばいいでしょうか。それぞれのメリットを挙げてご紹介します。
携帯会社からのサポートが手厚いスマホはシニア向けスマホ
シニア向けスマホ、いわゆるドコモでいう「らくらくスマートフォン」「あんしんスマホ」のような製品の特徴は、わかりやすい画面配置や、文字も大きく表示されるのが特徴ですがそれだけではありません。
このようなシニア向けスマホの場合、操作して分からなくなった時のスマホ会社側からのサポートが充実していることが大きなメリットです。
特にドコモでは、ガイドアプリが搭載・コールセンター・自宅訪問で使い方を直接教えてくれるサービスを行っていますので、家族が近くにいない一人暮らしの高齢者の親でもスマホ会社が訪問してサポートしてくれるため別居の家族にとってはありがたいです。
通常プランで使いたいなら、使いやすいのはiPhone
iPhoneの特徴は、操作が簡単で多機能が初期装備されていることです。高齢者には苦手な方も多い初期設定も、iPhoneなら簡単な操作ですぐに終わります。
また、iPhone同士なら、エアドロップを使ったデータ共有が簡単にできる点もいいですね。通常のプランで使いたいなら、iPhoneが良いでしょう。
家族や身近な人がサポートしやすいのは、サポートする人と同じスマホ
シニア向けスマホ以外に考えるなら、子供や近所の人、介護士さん等と同じ機種のスマホを選ぶのも選択肢の一つです。画面操作の仕方、写真のとり方、電源の切り方など一つ一つの操作を、最初から使い慣れた人が教えてくれます。
近くに住んでいたり普段から顔を合わせる人であれば、電話を使わずに直接聞けるので手間がなくなりますし、何より安心できますね。
スマホを高齢者でも使えるか試したい人はiPhone SE
型落ち機種を選んででもiPhoneを選ぶくらい、日本ではiPhone使用者が多い傾向があり、日本人の3分の2がiPhoneと言われているほど、iPhoneシェア率は高いのです。
家族や友人にiPhone使用者が多ければ、操作の説明や困ったときのフォローのしやすさが圧倒的に変わるため、高齢者でもiPhoneを選ぶ人は増えています。
また、万が一使いづらくて操作ができないという場合、iPhoneはリセールバリューが下がりにくいのも特徴です。比較的安価で手の出しやすいiPhoneSEも、スマホ操作ができるかどうか試すには最適なのでおすすめですよ。
スマホとガラケーのどっちがいいかは、利用する高齢者が携帯で何をしたいのか、させたいのかが大切
ガラケーを使い続けるべきか、スマホへ切り替えるべきかは、どの機能を使って、何をしたいのかが重要になります。
通話だけしたいのであればガラケーで十分機能するので普段から使い慣れているガラケーで問題ないです。
しかし、家族とビデオ通話で話したり、庭に咲いた花や旅行先できれいな写真をとって思い出を残したい、自分で出かけたときに迷わないよう地図アプリを使いたいならスマホの切り替えも検討すると良いでしょう。
スマホにすれば父や母の遠出や体調が心配な時、LINEやビデオ通話で普段から連絡をとることで家族間で確認し合えるメリットがあります。
料金やサポート体制も考慮しつつ、ガラケーとスマホのどっちの機能を選ぶか考えることが大切です。